暗い閃光せんこうが地球に突き当たり、激しい地響きをたて大地が震える。土砂は舞い上がり、海は大きな波のパワーとなり、陸地をのみこむ。人々は逃げ惑い、その上に高波が容赦なく襲いかかる。歴史の上に築かれた近代都市は崩壊し、何もかも藻屑もくずとなる。
ＳＦ映画の一場面ですが、実際にこのような場面がわが国にも現出しました。
２０１１年３月１１日に発生した東日本大震災では地震によって最大１０ｍ以上の津波が発生し、東北地方の太平洋沿岸の被害は特に壊滅的で、震災による死者・行方不明者は１万８千人を超え、同時に福島第一原子力発電所が破壊されたことにより多くの住民が避難を余儀なくされ、その復興も今なお道半ばです。
地震だけではなく異常気象がもたらす台風や豪雨などの相次ぐ自然災害は年々激化していき、ここ数年だけでも自然災害による死者・行方不明者は何百人にものぼっています。安全であるはずの日常が一夜にして惨状と化すという経験を、私たちはこのわずかな期間だけでも幾度も強いられてきました。

また、２０２０年１月には中国湖北省から広がった新型コロナウイルスによる感染被害が世界中におよび、累計感染者数は全世界で７２７万人（本書発行時点）を超え、これにともなう相次ぐ活動自粛要請に経済指標は戦後最悪にまで落ちこみ、医療を含めた社会システムは崩壊寸前を迎えるという誰の目にも明らかな危機を迎えました。

さらにわが国の自殺者は年々減少してきているとはいえ、毎年２万人を下回ることはなく、その数は世界的にも依然として高い水準にあります。なかでも２０歳以下の自殺者は年々増加してきており、日本の将来に対する若者の不安が大きくなってきているということを如実に表しています。
「このままではいけない」
もう、みんな気づいています。
「なんとかしなくては」
みんなとっくに分かっています。
では、どうすればいいのだろう。私たちは何をしたらいいのだろう。
答えは、私たちが生まれてきた意味を知ることです。私たちがなぜ生きているのかを知ることです。
そしてその答えは、すべてあなたの中にあったのです。