
『人間のしくみ』『幸せのしくみ』『生と死のしくみ』などの「しくみシリーズ」を著した著者が、2010年に出版した『頭を取るしかない』の改訂版としてこのたび『ありがとう 頭を取りました』を出版。
未曾有の大災害、阪神・淡路大震災による罹災をはじめ、人生に幾度となく訪れた苦難。運命に翻弄されるような試練の一つひとつと向き合うなかで、著者はある出会いをきっかけに、この世界には目には見えない、人間の思惑を超えてはたらく「大自然の法則」が存在することに気づいていく。
なぜ、人は生きるのか。
人間とは、いったい何なのか。
生きるとは何か。死ぬとは何か。
苦難とは、ただ耐えるために与えられたものなのか。それとも、その先に大宇宙の真理と出会うための意味があるのか──。みずからの波乱に満ちた人生を一つひとつ振り返り、そこに起きた出来事の意味を問い直すことで、著者はこれらの問いへの答えをたしかに見いだしていく。
「大自然の法則」の中からつかみとった数々の気づきをたどりながら、人生の意味と、人間がこの世に生かされることの本質に迫っていく本書は、一人の人間がみずからの人生を通して真理との出会いを果たし、「大自然の法則」を体得し、大きなよろこびを体現しながら生きている、その事実が綴られた一冊である。
私たちはよく、「悩まなくともいいことで悩んでいる」という表現を使います。
たとえば、ある会社員が仕事で失敗をやらかし、上司から激しく叱責を受けたとしましょう。彼はそれが悔しくてたまりません。会社からの帰り道でも、家に帰り食事をしても、風呂に入っても床に入っても、それが頭から離れずに悶々としています。翌日出社してもその上司の顔をまともに見られません。また何か失敗しやしないかと不安になり、仕事が手につきません。
これが、頭の付いている状態です。
つまり、余分な思考をしているのであり、悩まなくともよい悩みを抱えているということです。叱責されたことを頭のなかで繰り返し再現し、追体験して、不安や不快感をつのらせているのです。つまり、現実にはもう過ぎ去ったことなのに、いつまでもこだわって勝手に苦しんでいるのです。
このように人の苦悩を突きつめていけば、それが人の頭がつくり出した実体のない観念にすぎないことがわかります。
だから、この余分な思考、実体のない観念を取り去ります。それが、頭を取るということです。
(本文より)
著者プロフィール:
【木村 正次郎】1950年1月、大阪府堺市に生まれる。京都大学工学部修士課程を卒業後、大手化学メーカーに勤務。34歳で公認会計士試験に合格後、監査法人に16年間勤務。阪神淡路大震災に遭遇したことをきっかけに監査法人を退職、2007年より2013年まで人類救済活動団体の代表を務める。著書に『頭を取るしかない』(2010年2月発行)、『悩み苦しみがあるほど幸せになれる』(2013年6月発行)がある。近著に『人間のしくみ』、『幸せのしくみ』、『生と死のしくみ』、『大自然の法則で人生大逆転』、『釈迦の救済は般若心経ではじまり、今、般若天行で完結する』など多数。














