私は小さいころより感受性が強く、いろいろなことがありました。宇宙にも興味を持ち、いつも「お天とうさまとともに」生きてこられたような気がいたします。
私の毎朝は三法行で始まります。
出会いの誤りからお遍路を決意
私は、2回も男性との出会いを誤りましたが、自然の法則を知るこの上ないきっかけとなりました。2回目の失敗を経験したときには、さすがに落ち込みが大きく、悲しみのあまり、これからどう生きていったらいいのか何もわからなくなってしまいました。けれど、両親が仲良く「四国八十八ヵ所巡り」に行ったときのことを思い出し、「私も行こう」と思いが定まり、力を振り絞って、高野山で教えていただいた千葉県内のお寺さんへ申し込みにいきました。
そのとき、ふと目が行った受付横に御詠歌があり、「御詠歌を歌いながら100巻の写経を一番札所にて納められます」と書いてあるのを見ました。前からお写経には興味があり、また御詠歌は父が大好きと聞いていた私は、「この2つとともにお遍路さんをしよう!」という思いになり、両方申し込みをさせていただきました。
その翌日から私はせっせせっせと、皆さんと一緒にお写経、御詠歌をやりに足を運びました。初めてのお写経は、本当に形式ばかり重んじた、私にとっては重苦しいものでした。それでも、1年がかりのお遍路さんを無事達成したい思いもあり、100巻のお写経をやり終え、御詠歌も覚えると、少しずつ気持ちも安らいでいき、いよいよ「四国八十八ヵ所巡り」のスタートを切るときがやってきました。
八十八ヵ所を巡って
筒に入れた100巻のお写経をしっかり入れたリュックを背負い、皆さんに同行し、バスに揺られ、徳島県の一番札所、霊山寺に到着しました。トイレに行ってきてからまずお写経を納めさせていただくと聞き、リュックのままトイレに入ったのですが、どこから飛び出たのか、筒のお写経が深~いトイレにスローテンポで落ちていくではありませんか。一瞬、どうしようとも思ったのですが、それよりも、「もっと良いものに出会えるかもしれない!」という思いが強くわいてきたのを今でもはっきりと覚えています。三法行との出会いが、このときすでに準備されていたのです。
家から出発する当日、父は、「このお杖(つえ)は、同行二人といって、空海さんそのもの、一つひとつちゃんと巡れるすばらしい所に出会ったのだから、お願い事をせず、ただお参りできることだけをありがたく受け取り、やり終えなさい」と言い、母とともに見送ってくれました。そう言われても、そのときの思いは一つひとつ巡るごとに、「空海さん、一つだけお願い事を聞いてください。これからどう生きて良いのかわからなくなってしまいました。どうか、終わったら道を付けてください」と、八十八ヵ所全てで、お願い事をしてしまいました。その道が、天との出会いへの道だったとは。
それから、春・秋を通して1年間、皆さんと一緒にお杖を持ち、鈴を鳴らし、般若心経をとなえながら御詠歌を歌い、空海さんとともに楽しいお遍路さんを無事終えることができました。お杖(空海さん)とともに「四国八十八ヵ所巡り」を繰り返す方もおられますが、「私はもう大丈夫」と思え、一人で高野山にお杖を納めに参りました。10年振りで3回目に訪れた高野山では、懐かしさのあまり、涙いっぱいになりました。
無事お杖を納め、ほっとし、参道にある「奥の院」をずっと歩いていき、着いたところに小さいながら立派なたたずまいの家があり、思いのままにその横に腰を下ろして空海さんとおもいの交流をしていました。あっという間に5時間ほどがたって帰る時間になり、気が付くと、そこは「空海さんの御入定の場所」だったのです。うれしさと同時に思わず涙があふれて止まりませんでした。そのうれしさのままに家に帰着しました。
お遍路を終えた後、自然の法則に出会い
すっかり元気を取り戻して日常生活を送るようになり、美術館に行ったある日の帰り道、上野駅で自然の法則の本との巡り会いがあったのです。本を開いたのは3ヶ月後でしたが、手に取った瞬間、何か熱いものが伝わってきたことをよく覚えています。それが天行力(てんぎょうりき)だったのですね。本を読み終えてびっくり。その中に、「マイナスの観(おも)いをプラスに変える三法行」とあり、私の目はそこにくぎ付けになりました。「四国八十八ヵ所巡り」から帰ってきたばかりなのに、あのとき、わき上がってきた思いの通り本当に「もっと良いもの」に出会ってしまった! これで私の人生はすばらしいものに成る!という気持ちがわいてきたのです。
父親譲りで、何事も「思いがわくと必ず行動!」の私は、すぐに本部に電話を入れて、当時・福永法源師の講演会に喜び勇んで行かせていただきました。そのとき、白いスーツを着た大きな大きな法源師を見てびっくり!! その全身からものすごいエネルギーとオーラを放っておられました。その後、即、三法行を手にさせていただき、翌日から三法行をスタートしました。これが、「あなたみたいに成りたい」=よろこびエネルギー=答えだったのです。
三法行で元気がわいて
法筆(ほうひつ)は、写経とはむしろ正反対で、「雑念があろうとなかろうと、今そのままの観いで行(や)る。太陽は一日も休まず365日、私たちにエネルギーを与え照らし続けている。私たち人間も同様に自然の一部。ただ休まず繰り返すのみ」という自然の法則がしっかりつかめ、以来、朝7時ちょうどの「あさなる」を楽しんで毎日やるようになりました。私にとって「ポパイのホウレン草」同様、三法行のエネルギーは細胞の隅々にまでしみ渡り、魂の栄養剤で、やり終えた後には観いがプラスに変わり、元気になっています。そして、最高の観いで開かせていただく天声聖書、そのメッセージを受け取り、一日のスタートを切ります。
頭を取って両親への感謝が
その三法行との出会いがあり、ついに頭を取ることができました。修行を終えて涙とともに込み上げてきたのは、「この両親の下に生まれてきて本当に良かった!」という感謝の観(おも)いでした。私の人生は、全て自然の法則をつかさどる主、天に出会うための道程だったことがわかりました。
母は83歳で頭を取り、亡くなる間際まで三法行を休まず繰り返し、ほほえんでいるかのような満ち足りた顔で旅立ちました。長年介護をしてきた母が亡くなり、しばらくは寂しい気持ちにもなりましたが、1年半たった今では、どんなときでも母が私を見守ってくれ、行くべき道に導いてくれているのが感じられるのです。
試練がよろこびエネルギーに変わって
天はその人を大きくさせるため、時折その人に必要な課題を与えてくださいます。私もいろいろ与えていただきましたが、それも全て魂の進化の過程。全てのみこみ、行を繰り返す中で、それはよろこびエネルギーに変わりました。やはり天に出会い、朝7時ちょうど「天華あさなる」を繰り返し、「頭を取る」ことが、すばらしい人生をつかむスタートです! 「天に出会った行者は最高の幸福者」とありますが、改めてかみしめている毎日です。
今日、「地球環境=人間環境」とは本当にその通り、人類のマイナスの生きざま、汚れで、地球が悲鳴を上げてしまうような自然災害や人災が頻発しています。全ては、私たち人間がよろこびに目覚めるようにという警告そのものです。この天からのメッセージを受け止め、今の人間のマイナスの観い(生きざま)をプラスに転じることで問題は解決です。それが、マイナスの観いをプラスに変える三法行です。ぜひこの三法行を体験するところから、尊い人生を仕上げて、子孫繁栄への道を共に始めてみませんか。