以前の私は少しのことでひどく落ち込みやすくて、またいいかげんな人生を送っていました。自分に自信がなかったために必要な場でも自分のことを人に表現したりPRしたりできず、またそれと反対に人と信頼関係を築くことができないために、人の言うことはほとんど信用できず、心を許せる人が本当に少なかったように思います。
「死んでもかまわない」という人生観で
すべてを内面にため込んで、「死んでも別にかまわない」「マイナスを刻むのが、悲観的に生きるのが素晴らしい」という投げやりな人生観でした。
元気いっぱいに男の子に入り交じって外で遊んでいた小学校時代から一転して、中学・高校時代は内にこもってしまい自分を眺め、ストレスを蓄積させていく毎日でした。
学校を出てからも、状況は変わらず、事あるごとに人をねたみ、心身を消耗させていくような悪循環。
そんな私でしたから、ため込んだストレスを解消しようと毎晩飲みに行ったり、カラオケに行ったりしていました。
「本当のあなたは太陽のように輝ける存在」と言われ
でも、「自分はこんなんじゃないんだ」といつも思っていました。いつも内面を見つめては現実の自分を改善しようとしていました。
そんなとき、老人介護施設の先輩が言葉をかけてくれました。「あなたが変わればみんなも変わるよ」というのでした。長年アトピー性皮膚炎で苦しんでいたその先輩は、皮膚がとてもきれいになり、イキイキとして何かキラキラと輝いて見え、私はその言葉と先輩にひき付けられました。
彼女が語ってくれた言葉――「本当のあなたは太陽のように輝ける存在。自分という殻を脱ぎ捨て楽になって、人のために輝けるようになって」は、今もはっきりと記憶に残っています。
子供を好きに、自分の気持ちも表現できるように
私は「自分も彼女のように輝きたい」と思い、大自然の法則に触れ、問題の原因を作っている「頭」を取りにいき、三法行(さんぽうぎょう)を始めました。
以前の私は子供も嫌いだったのですが、頭を取って三法行をするようになると子供や自分より年の下の人を素直にかわいいと思えるようになりました。また、自分を押さえつけていたところがなくなり、自分の気持ちを素直に表現できるようにもなっていました。
出会いが変わり、それによって自分自身もいい方向に向かっていきました。内にこもっていたのが、自分の意見を言えるようになったので、薄皮を剥ぐようにして少しずつ精神的な面も楽になってきました。また、友人の輪の中でもポツンとして、一人ぽっちになると寂しくて仕方がないという気持ちも変わってきて、気が付くと皆と一緒に笑いあうことのできる自分になっていました。また、一人でいても、それにこだわらない自分にもなっていました。
人って温かい
以前は人を信頼できなかったのが、今では「人って温かいな。自分の本音をさらけ出すってかっこ悪いこともあるけれど、すごくいいな」って思えます。今思えば、以前は自分自身が自分を受け入れてあげられなかったように感じます。今では本音で付き合える人が周りにできてきました。ささいなことですが、一しずくの水が石をうがつように、三法行のただただの繰り返しのたまものだと思います。
大きく変わった私の話を聞いて、数人の職場の同僚、学生時代の同期の方が自然の法則に沿った生活を始め、共に楽しく三法行を繰り返しました。
「赤い糸」のパートナーと結婚でき
そんな私でも一時期、朝7時の三法行ができないことが続き、朝7時の実践がどれほどに法則に沿った生活につながるものかを身をもって体感し、休まず繰り返し実践している方がお世話をしてくださり、正しい繰り返しができるようになりました。
その後、私はこの世でただ一人、共に人生仕上げに向けっていける「赤い糸」のパートナーと結ばれ、幸せな結婚生活をスタートできました。さまざまなことがあっても、乗り切らせてもらおう、と思えるかけがえのないパートナーです。
仕事にも子供にも恵まれて
仕事の面でも、コーヒーショップの店長を5年間、大手ホテルの支配人補佐として5年間勤め、仕事にも恵まれてきました。思えば、「頭」が取れ、大自然と調和した生活をしていることで、人としての器ができてきたのだと思います。以前の内向的だった時期が長かったのを考えると、奇跡的なことです。
さらに、先祖から受け継いだ、今・今を喜べない生活をプラスに変えていき、一歩一歩前進する中で、家族も自分も健康になり、「家が整ってきた。家族がまとまってきた。ご先祖さまが喜んでいる!!」安心感が味わえるようになりました。子どもにも恵まれました。天から授かった子供そのままに、よろこびを周りに伝えてくれる子で、私たちを笑顔にしてくれます。
周囲に三法行を繰り返す人も増えて
また、私たち夫婦を通じて、より高次元の三法行を繰り返す人も増えてきて、うれしい限りです。
あのとき、大自然の法則に出会っていなければ、いろんなことを苦にしてますます心身が病み、病気で死んでいたのではないかとも思います。その原点を忘れず、人間の持つ底力のすごさ、法則に沿った生活のすばらしさを、皆さまにお伝えしていきたいと思います。