私が「ありがとう」と感謝のおもいを伝えたい人は、父と母です。
父は、私が最初の子どもで男の子だったこともあり大変喜び、とてもかわいがってくれました。子どものころはいろんな所に連れていってもらったものですが、そのころの様子が、その時の写真を見ると思い出されます。
昔かたぎの父親で
そんな子ども好きの父でしたが、結構な昔人間で真面目で、また仕事人間でした。仕事でも、「自分がやらなきゃ」という気持ちが強過ぎて、仕事を握り自分を握り、それを苦にして、家では眉間にしわを寄せ、苦虫をかみつぶしたような顔をしていました。母には頭ごなしに物を言い、よく夫婦げんかをしていました。そういう部分の父は、私はあまり好きではありませんでした。
内からあふれる笑顔の父に変わり
しかし、そんな父は19年ほど前、自然の法則との出会いを果たし、その後三法行(さんぽうぎょう)などを繰り返している中で、変わっていきました。母も父に続いていました。
しかし、当時の私は、世間の風評からそんな両親のやっていることに大反対をしていましたので、父が自然の法則に出会ってからは、父とあまり会うことはありませんでした。
転機となったのは、10年前の琵琶湖大観祭です。母が熱心に話をするのでしぶしぶこの行事に参加し、再び父に会ったときには、とてもびっくりしました。そこには以前とは正反対に変わった父がいたのです。内面からあふれるにこにこの笑顔です。こんな姿を見たのは初めてでした。変わったというより、本当は奥底にあったものが出てきた姿だと、私は直感しました。そのときの経験から、私もやがて自然の法則をつかさどる天と出会わせていただくことになりました。
父の姿を見て、自然の法則に出会い
父は、天華食無農薬家族園などでも活躍し、地域の方々にも慕われ頼られる存在でしたが、平成19年、病気で亡くなりました。私が三法行を始めて、「頭」を取る基礎となる過程を終えて帰ってきたときに、私の中からよろこびがあふれる様子を見た父は、病院のベッドの上で、「良かったなあ、間違いなかったやろう」と言ってくれました。私はものすごくうれしくて、涙が出てきました。
体を張って道を示してくれた母
母は、私が子どものころから、体を張っていろいろなことを教えてくれました。悪いことをしたときには、外に放り出されたりしたこともありましたが、そんなときにも、心底反省して、「ごめんなさい」と言わないと、家に入れてもらえませんでした。
学生時代も、いろいろな局面で意見をし、ぶつかってきてくれました。それがあったので、今の私がいるのだと思います。離婚を迷っているときにも親身に相談に乗ってくれました。
自然の法則に沿って歩むすばらしさ、三法行の大切さも教えてくれました。力強く生きていくことも教えられ、歩んでいく道を決断できました。
赤い糸に出会って
この両親の子をおもう懸命な働きかけで、天に出会って8年後、私はこの世にただ一人、互いの人生を仕上げるための赤い糸のパートナーに出会うことができました。子どもも授かり、夫婦で自然の法則のすばらしさをご縁のある方にお伝えし、幸せに暮らしています。
亡くなった父も穏やかに私たちを見守ってくれるのが感じられます。これからも両親に感謝して、三法行を休まず繰り返していきたいと思っています。