私は、九州・鹿児島に自営業の家に3人きょうだいの長女として生まれました。私たちが幼いころから記憶にある父は、仕事で外に出ているか、家にいても、取り引きの客と酒を飲んで酔っています。外には複数の愛人を囲っていました。
両親が不在で家族はバラバラ、生きがいもなく
母は外に集金に出て、次の集金までの時間つぶしに始めたパチンコにはまり、ほとんど家を空けていました。反面、子供たちにはとても厳しい母親でした。私たちは比較されて育ったため、互いに反目し、けんかばかりでした。
両親が不在の家で、母が作り置いた即席のおかずで食事を済ませる毎日は、親子、家族の交流は薄くバラバラ。虐待があったり、家族の中で殺し合いがあったりする今の事件が人ごととは思えないような環境で、怖い母の元では、大人しく聞き分けのいい子を演じていました。
学生になると、親の目の届かないところで、羽目を外して遊ぶこともありました。でも、いつも何か不安を抱えていたように思えます。生きがいもなく、自殺したくてしようがありませんでした。
一人でコツコツ三法行を3年間
平成10年、家業を手伝うかたわらで新聞配達のアルバイトをし家計を助けていた28歳のとき、私は1冊の本を通じて大自然の法則に出会いました。私は本の内容に感銘を受けて、宮崎支局に問い合わせ、すぐに三法行(さんぽうぎょう)を始めました。
書店で法主さまの本を手にしては、一人でコツコツと3年間三法行を繰り返しました。その後、鹿児島に地域をお世話する支部長が誕生すると、あさなる会に通い、楽しくエネルギーの高い三法行を味わいました。支部長さんは、何でも話を聞き、手料理でもてなしてくれました。
意欲的でおもったままを味わう生活に
三法行を繰り返している間に、いろいろな気付きがありました。ふと気付くと、「あれ、私ってこんな性格じゃなかったのに……」と思うくらい、意欲的でプラス思考になっていたのです。それから、問題の原因となる「頭」を取りました。
「頭」を取って一番変わったことは、「観自在力(かんじざいりょく)」が強くなったことです。おもったことが現実になるのです。生まれてから頭を取るまで不安一色でしたから、口ではプラスを吐いても、おなかの奥底では「ダメだ」というおもいをぬぐうことはできないでいました。それが、頭を取って、「おもいが先、答えが後」そのままになっていたんです。
活発な自分を取り戻し、定職にも就けて
それまでの私は、つらいこと、悲しいことがあっても、すべて中にため込んでいたのですが、思ったことを口に出し、両親にも意見ができるような活発な自分を取り戻すことができました。それでも、家の中に流れているものに押し流されそうになることもあり、支部長さんの手助けがあって上京し、自然の法則に沿って歩める環境に身を置きました。
思い返せば、これが、かけがえのない次へのステップにつながった思います。気が付くと定職に就き、自立した生活が送れるようになっていました。大手会社の工場のラインに入り、忙しかったのですが、仕事をきちんとこなすことができ、生活も充実して自信もついていきました。
幸せな結婚で、娘も授かり
グレードアップした三法行の繰り返しをするようになると、向かい風が追い風になったように、トントン拍子に答えが出始めたように感じられました。私は職場の上司だった今の主人と出会い、幸せな結婚ができました。家族愛と無縁だった私が、温かく幸せな家庭を築け、娘も授かったことは、以前の私には想像もできないことでした。
当初は家事が苦手で、「何で私がこんなことをしないといけないの?!」と怒りがわいたこともあります。しかし、次第に、夫や小さな娘が喜ぶことを考えると、おなかの底からワクワクしてきて、不思議と温かい幸せな気持ちになり、楽しみながら毎日の家事ができるようになりました。
魂を救い上げることのできた父のぬくもりを感じて
主人も一緒に三法行を繰り返すようになりました。ガンで他界した父の魂も救い上げることができました。子供のころは殺したいと思うほどの強い憎しみを持っていた父でしたが、今では父の本当のおもいやぬくもりを感じるのです。
娘が幼稚園に入ってから、介護の資格を取得し、仕事に携わっていました。きっかけは、ステップアップのプログラムに参加している過程で、介護の仕事をしている自らの姿が原風景のように浮かんだことからでした。
家族愛のあさなる会を繰り返して
同時に、支部として自宅を会場にあさなる会を繰り返してきました。ご縁のある全ての方が最高になるお手伝いができればうれしいなと思って続けているうちに、参加される方も増え、三法行を始める人も出てきました。
支部活動の礎としていたのが、鹿児島の支部での思い出、そして今の家庭のぬくもりです。私が人として当たり前に歩めるようになったのは、温かい家族、ありのままを受け止めて見守ってくれている主人との出会いからだと思っています。大自然の法則をつかさどる天と出会っていなければ、苦しみの中に人生を終えていたに違いありません。誰もが人間本来のよろこびの姿で人生を歩んでいけるようにというおもいからでした。
娘も一緒に三法行をやるように
赤ちゃんのときから天行力手帳を持たせてあげていた娘も、成長とともに三法行を一緒にやるようになりました。活発で友達もたくさんいる娘は、エコに関心を持ち、リサイクルを気に掛け、独自の救済への道を歩み始めているようです。
父がいて母がいて、今の私が家族がいてこそ、幸せをかみしめ、人のために生きることのできる今の自分がいます。家族ってありがたいと思えます。
天職を得て
こうした過程をへて、私は今、東京の本部で、皆さまのお世話をさせていただけるスタッフになることができました。いつも天との出会いの原点に立って、お話しさせていただく自分がいます。全ての皆さまに、自然の法則に沿って歩むすばらしさ、本当の家族愛のぬくもりを体感していただきたく思っています。ぜひお問い合わせください。