私は昭和19年3月満州で生まれました。母はその年の8月27日他界したため、わずか5か月ほどで生みの母との別れになりました。父親は満鉄(満州鉄道)に勤めていて仕事のため私を育てることができず、私は母の姉の嫁ぎ先の養子となりその家で育てられました。
家は島根県の農家で、親子3人暮らしをしていて、生活は比較的に楽だったようです。
小さいころから近くの川で魚釣りやら、うなぎ取りをして遊んでいたことを思い出します。中学生のころは農作業の手伝いをよくさせられました。当時は鍬(くわ)と鎌が主な道具であったため大変きつい農作業で、自分が農業に従事するようになれば機械を使って一人ででもできるようにして両親に楽をさせてあげたいと思っていました。
しかし、父親は、これからは高校を出てどこかに勤めないと農業だけではやっていけないとの考えで、私は農業高校の土木科に入り、測量を勉強し測量会社に2年間勤務しました。会社では長期出張が多く、家にいることが少なかったため、両親が寂しい思いをするので、家から通勤できる地元の農協に就職することになりました。仕事は農業機械に関することが多かったです。
早期退職でキノコ栽培
私は26歳のとき結婚しましたが、わずか半年で離婚となりました。そのことがつらくて1週間ほど寝込んでしまいました。その後28歳のとき、今の家内と出会いがあり、私と一緒になると言ってくれたので、両親を早く安心させたい思いもあり再婚しました。
仕事の関係でいろいろありましたが、20歳から49歳までの29年間農協に勤め、人間関係から10年早く選択定年制により退職し、キノコ栽培を始めました。
平成7年春、大自然の法則と出会う好機が訪れました。私は二十数年、ある宗教に入信しやってきました。「何で自分はこんなつらい嫌なことにばかり遭うだろうか、できれば二度と人間なんかに生まれてきたくない」――そういう思いの中で、入信しやってきました。何の答えもないまま二十数年の時が流れていました。その後、平成5年ころに別の宗教を人に勧められ入信し1000日行を行ってあと1年というときに、自然の法則について書かれた一冊の本と出会ったのです。
本を読んでこんな凄い内容はほかにはないと思いました。人類救済のために、今やっている宗教の1000日行が終わったら、頭を取りにいくと肚を決めました。私がその本を読んだ後、家内も読み、先に頭を取りにいきました。頭が取れた家内はすごく変わっていました。家内に勧められて、私もすぐに頭を取りました。
苦しみ激痛のどん底から最高が噴き上げて
その過程で、考えられないような出来事がありました。苦しみ激痛のどん底からよろこび(最高)が肚の中から噴きあげて最後まで止まりませんでした。自分では言おうと思っている訳ではありませんが、「最高」という言葉が勝手に肚の中から噴き上げて出るのです。また、それを自分で聞いている状態でした。その瞬間、苦しみ激痛は吹き飛んでいました。
今までやってきたことが全部ひっくり返りました。180度方向転換です。
それまではすべて、自然の法則の逆をやっていたのです。宗教でいいことばかり願い求め続けていたのです。何も外に求める必要はありませんでした。自分の肚の中にもの凄い宝が詰まっています。これからは多くの人に伝え、繰り返しの行をやらせていただこうと強くおもいました。
思い返せば、69年間の人生を歩む中でのつらい出来事がありました。
・私が生まれて5ヶ月ほどで母の他界
・結婚して半年で離婚
・定年を10年早くしての退職
・キノコ事業での行き詰まり
主にあげれば以上ですが、この他に小さなことはたくさんあります。
しかし、今、全て大自然の法則に出会えるために越えなければならないハードルだったと思っています。
問題を問題としない人生に
頭を取ってからも、時々問題を問題として捉えるようなことがありましたが、その都度、頭を取った後の原点に戻り、問題として捉えるから問題なのだ、問題は一切ないと、すべて打ち消すことができ、今日まで歩ませていただいています。
この世に誕生し大自然の法則に出会えるまでの悩み、苦しみも今では問題ではありません。すべて順調な道程でした。これからもすべて順調です。一切問題はありません。大自然の法則に出会えて本当に良かったです。69年間全てが最高でした。
20年前私が苦しんでいたことと同じ状況に置かれた知人の男性がおられ、相談したいことがあるので、会いたいと連絡があり、2~3年前に訪ねてこられました。上司と仕事上うまくいかず、1年半ほどで定年だけど辞めてしまいたいと言われるので、以前の私と同じような状況で悩み苦しんでおられるのだと思いました。
私の場合定年は59歳でしたが、10年前からの選択定年制を利用し49歳で退職しました。退職後キノコ栽培を始めましたが15年ほどで中止しました。その15年間の手間賃は0円でした。
嫌なことを乗り越えなければならないのに、逃げ出した結果だと思いました。嫌なことから逃げても、それに変わる問題がちゃんと用意されていました。私の体験したことを話しながら、どんなにつらく苦しくても逃げず最後まで勤めるよう助言してあげることができました。
大自然の法則に出会って自分の間違いに気付きました。
印象に残っている天声がいくつかあります。
・今の職場が最悪だと思ったときに転職するな。
・汚く見えるものの中に、あなたに必要なものが隠されている。
・どんなひどい状況にあっても今最高であることを発見できれば即抜け出られる。
その後、その相談をしてこられた男性は、無事に定年まで頑張って勤められ、今は体調も気持ちも良く本当に喜んでおられます。
私ができなかったことを、お伝えでき、またその方が苦しみを乗り切られたことを大変うれしく思います。
これからも、一人でも多くの方が大自然の法則に出会っていただきたいと思っています。