子どものころの私は、男の子みたいに元気よく外を駆け回って遊んでいました。しかし、私が小学校に上がるころ、市役所に勤務していた父が事業を始めて失敗し、生活が不安定になったのです。母は不安におびえて日々を送るようになり、私もお金の苦労を味わうようになりました。
父が事業を始めて失敗、その後病死し
それだけではありません。高校時代、私は夢があり将来に向けて勉強に励んでいたのですが、父が病に倒れ、私は進学を諦めざるを得なくなりました。私は国家公務員の道を選び、気持ちを切り替えて前向きに過ごすことにしました。開放的でのびのびとした仲間と時間を共有でき、お金の悩みから解放され、広い社会に出られて良かったと考えていました。 けれど、病気の父は、私が20歳のときに亡くなったのです。
両親に優しい気持ちになれない自分を嫌悪
「もしものときは、お母さんを頼むよ」と言っていた父でした。でも父がこの世を去ったとき、私は父にも母にも優しい気持ちになれませんでした。「親ならもっと頑張って子どもの面倒をみてほしかったのに」という気持ちが込み上げてきたのです。――病気に負けてしまった父親。気弱で不安を抱えやすい母親。そのために、子どもの私はいつも不本意な道を歩まされる。――子どもの夢をかなえてやろうという気もない親のところにはいたくない。早くこの家から出たい。――それが私の本音でした。 反面、そういう冷たさを自覚して、自己嫌悪に陥ってしまう自分もいました。何の疑いもなく素直に親を愛し尊敬し、いたわり、大好きだと言える人がうらやましい。本当はそんな人になりたいのに。――理想の自分と現実の自分との葛藤がこんなところにあったのです。
結婚を夢見てもうまくいかず
大自然の法則との出会うチャンスが訪れたのは、恋愛・結婚が一番の関心事だった27歳のときでした。当時は、大好きな人と結ばれて結婚する夢を抱きながらも、うまくいかない現実に悲観することしきりでした。――好きになった人とお付き合いをするどころか、思いも伝えられない。頑張って伝えたと思ったら、しっかり断られる。――自己改善が必要だと思って、いろいろ自分なりに努力をしていたときに出会ったのが、この世にただ一つの「赤い糸」に関する本でした。本には、自分の置かれている状況にぴたりと一致する解説に、問題を解決できる方法が書かれていて、私は強い衝撃を受けました。
自然の法則に出会い、希望と安心感がわいて
私は問い合わせから講演会に足を運び、その後、法主さまにもお会し、問題を根本から解決し、新たな一歩を踏み出すために「頭」を取りました。そのときは、「もう大丈夫」というおもいで希望で胸がふくらむようでした。 頭を取った直後の自分には、変化の実感はありませんでした。ただ、今思い返せば、超自然な現象、ドラマチックで不思議な出会いが立て続けに起こりました。別次元での体験に身をゆだね、現実生活に戻ると、日々の観(おも)いをプラスに変える三法行(さんぽうぎょう)ほか、生まれてからの自分の観い、家の流れを変える行を繰り返しました。すると、それまでなかった希望と安心感がわいてきたのです。――きっと、これからはいいことがある。
「赤い糸」に出会い
私のできた体験、また三法行のすばらしさを伝えようと、三法行の会などを繰り返していると、母も頭を取る過程を歩むことになったのです。この時のうれしさは、本当に言葉に表しようがありませんでした。長年の母親との間にあったしこりのようなものも、一緒に溶けていくようでした。 こうしたある日、私は不思議と引かれ合う人と出会い、三法行を繰り返しながら、共に歩むことになったのです。互いに人生仕上げに向かって歩むただ一つの「赤い糸」です。恋愛感情を超えたところで、私たちは一歩一歩前進する中で、互いを高めていくことができました。
「赤い糸」の仕上げに向かって
しかし、ゴールではなく、けっしてバラ色人生ではないのが「赤い糸」。自分を人のために使ってこそ、より高次元へと坂道を上っていくことができるのです。 私の人生の課題、テーマは赤い糸。――そう思い、私は「赤い糸」を仕上げに向かっていけるためのより上級のプログラムにも参加してきました。 その歩みの過程で、私の般若天行の法唱を聞いて、声をかけてこられたことから、会話がはずんだりし、癒やされ三法行を体験した方が何名もいます。また、三法行を繰り返している方が勉強会などに参加し、自然の法則に沿って生活に答えを得て、勢いよく前進していくのを拝見できるのは、この上なくうれしいことでした。
天職に巡り会い
その後私は、多くの方々により高波動の三法行が実践できるお世話をし、また、人生を仕上げる条件の一つでもある「赤い糸」の法則をお伝えする天職に巡り会うことができました。 私は芥川龍之介の『蜘蛛の糸』のお話を思い浮かべることがありました。お釈迦さまが天国へ人を引き上げるために銀色に光る蜘蛛の糸を垂らしたというお話。私にはきっと赤い糸が垂らされているのではと何度となく思ってきました。 かけがえのない人生をよろこびに満たされて送るために、皆さまにぜひ三法行を体験し、また、誰にも必ずある赤い糸に出会い、人生を仕上げていただけるようにと願っています。品川のゼロの力学事務所にお問い合わせください。お目にかかれる機会がありますことを楽しみにしています。