私は、小さいころから口うるさい父のことが大嫌いで、顔を見る度に反発しては困らせていました。高校時代、私はお付き合いをしていた男性と実家で一緒に暮らすようになっていました。心配した両家の両親は、世間体も考え、私が17歳のとき、入籍手続きをしたのです。私は何かとやかましい父から離れるために、高校卒業と同時に彼と家を出て、仕事を持って働くようになりました。
三法行の繰り返しで父に「ありがとう」が言えるように
それから14年後、私は1冊の本との出会いから、大自然の法則に出会い、頭を取りました。経済的にも恵まれ、わがままを言っても許してくれる主人との家庭生活。子どもも3人生まれ、何不自由なく人にうらやまれるその暮らしが、なぜか私には心地よくなく、家に居場所がないように感じ、物足りなく感じていた主人とは離婚したのです。離れて暮らすようになり、やがて私は主人の優しさが分かるようになりました。
頭を取った私はまた、不思議と父に対する反発もなくなりました。しかし、素直に「ありがとう」は言えず、ぶっきらぼうで愛想のない表現しかできないままでした。その後私は、三法行を繰り返している中で、素直に「ありがとう」が言えるようになったときには、不思議と笑って父と会話ができるようになっていました。
今から5年前、父が80歳の誕生日を迎えた後、病気で亡くなるまで、一緒に過ごす日々を送るうち、たくさんの気付きがあり、以前父が大嫌いだったと思っていた自分も、本当は父のことが大好きだったんだと分かったときには、涙が出て止まりませんでした。思い返せば、自然の法則との出会いがなければ、大嫌いな父で終わっていたかと改めて思います。
臨終の床に伏した父に、私は「お父さんの子どもで良かった。生まれ変わっても、お父さんの子どもになりたい」と言えたとき、父も涙を流して喜んでくれました。私はそのときの父の顔を今でも忘れることができません。
共に三法行を繰り返す母に元気をもらい
父が亡き後、今では母が父の話をたくさんしてくれます。
そんな母も、父が元気でいたとき、父のことで寂しい思いをすることがあると、よく私に愚痴をこぼしていました。しかしその後、母も私と一緒に三法行を楽しく行うようになりました。今では、私と一緒に無農薬野菜を育て、趣味でゴルフをしたりと、充実した毎日を過ごしています。
情緒豊かで涙もろくもある母は、さまざまな場で涙を浮かべることがありますが、その涙の奥にある優しさに触れると、私は幸せを感じます。休まず三法行を繰り返している母の姿は、私に「頑張ろう!」という元気をくれます。
私は、そんな両親に、昔ずいぶん心配をかけたと思いますが、さまざまな気づきの中で自然の法則と出会い、感謝にあふれた毎日を送れるようになりました。自然の法則に出会えたのは、私を誕生させてくれた両親や先祖があったからこそです。三法行のすばらしさ、大自然の法則のすごさを世界中の皆さんに味わっていただきたいと思っています。